昨日掲載した
Devil Clubの記事閲覧数が
増えていました。
皆さんも気になりますよね。
ご興味を持って頂き
ありがとうございます。
本日のご紹介も国宝です。
Early 1900's European Antique Flock Coat
size M-L
1900年代初頭アンティークフロックコート。
1920年代前後と推測されます。
イタリア買付の
ヨーロピアンヴィンテージ。
フロックコートは
1800年代中頃から
1900年代初頭にかけて使用されていた
男性用の正装です。
1904 Frock Coat
モーニングコートや燕尾服の
原型とも言われています。
現地の愛好家とお話していましたが
イタリア語で"marsina"と
呼ぶらしく、
こちらはタグが残っていないので
便宜上、フロックコートと
呼ぶことにします。
裏地に若干のスレや避けが
見受けられますが
100年以上の物とは思えない
良きコンディション。
型崩れが無く
生地にも張りと艶が
そのまま残ります。
また
フロックコートは
ブラック&ダブルブレストが
正式とされ
その100年前のブラックにしても
色合いも残っており
更に存在価値が増しています。
ボタンは全て
くるみボタン。
内側には拝みボタンも
奇跡的に残っており
拝み合わせで
留めることも可能。
むしろ
残っていたのは初見です。
この留め方では
全体のシルエットがAラインとなり
身幅もとてもゆったりとなる為
Lほどのサイズ感に。
フロックコートは
ウェストコート(ベスト)とシャツ
スラックス、タイを合わせ
一揃いとなります。
更に
拝み合わせで纏うことにより
ベスト&シャツのレイヤードも
映えることでしょう。
Prince Albert & Flock Coat
(英女王ヴィクトリアの夫。開いてのご着用。)
拝み合わせは
慶事に用いるディテールであり
勿論、
日常のスタイリングに
逆に外しとして
取り入れても最高ですよね。
各ステッチは非常に細かく
時間を掛けて縫っていったことが伺え
芯材の使い方も現代とは全く異なり
シルエットを立体にしていく
その職人技も
素晴らしいの一言。
1900年代初頭の
100年前という
当時の余韻に酔いしれ
趣味人の真骨頂とも言うべき
アンティークの逸品。
そうそう。
Devil Clubは
基本、ヴィンテージスーツの集いですが
このようなフロックコートスタイルも
"あり"だと思います。
勿論、
シャツ&ベスト、タイ、スラックスを
合わせるのが大切であり
集う人々のキャラも立ち
非常に感慨深い
服好きの遊びなのかなと。